解散に何の意味もない。解散するようなバンドでもない。ずっとダラダラ続くと思ってた。 スライダーズは、自分たちのやれる範囲内を決して踏み出さなかったバンド。「チャンドラー」の後半なんか幾らでも展開できるだろうに(ストーンズの「キャント・ユー・ヒア・ミー・ノッキン」のように)、でも、こちらをそこまではイかせてくれない。いつも通り、ありのままに投げ出し、「LAST LIVE」というタイトルと写真以外ここには何の感傷性もない。 映画「夜をぶっとばせ」を見て以来、ずっと聴いてきた。「夢遊病」から「天使たち」に至る辺りは加速したが、その前も後も一定のレベルで走行していた。 実はこのリズム隊、フロントの2人同様に異常に優秀だと個人的には思っている。ZUZUのタイコは、仲井戸麗市「ボックス・セット」の麗蘭の部分でも聴けるが、気持ち良過ぎる。 RCもなく、スライダーズももうない。麗蘭、CHABO、HARRY、The 99 1/2に期待するしかない。スライダーズのライヴ・アルバムにいつも付きまとう選曲の疑問(ファンだから)は置いといて、これを聴かなければもう聴けない。ライヴではもう聴けない。もう聴けないものは、聴いておくべきだと思います。 しかし、RCにしてもスライダーズにしても、あれだけ優秀なオリジナルアルバムが何で店頭に常時並ばないんだ。 |